シナモンの体に嬉しい10の効能と副作用とは?

シナモンは血流改善やリラックス効能があることで有名ですが、それ以外にもたくさんの効果があるのはご存知ですか?
今回はシナモンの効能を紹介していきます!
シナモンについて知っておこう!
まずはシナモンについて簡単に説明していきます。シナモンは、熱帯地方で幅広く栽培されていて、クスノキ科の常緑樹です。
この常緑樹の樹の皮を乾燥させて作られたものがシナモンで、香辛料に分類されます。
東洋医学の漢方ではシナモンではなく「桂皮(けいひ)」と呼ばれていて、いろいろな漢方に配合されています。
シナモンは世界中で使われている香辛料で、日本ではニッキがこの仲間になりますが、味も香りも成分も違います。
そしてシナモンには豊富な栄養素が含まれていて、
- 代謝を助ける「ビタミンB1」
- 皮膚や粘膜を丈夫にする「ビタミンB2」
- 栄養素をエネルギーに変換する「ナイアシン」
- 余分な水分を排出する「カリウム」
- 骨の形成に欠かせない「マグネシウム」
- 赤血球をつくる「鉄」
- 体に機能を調整する「亜鉛」
これらが体の健康や美容をサポートしてくれます。
シナモンの効果や効能は?
シナモンは菓子にも使われ一見効果がなさそうに感じますが、実は体に様々な嬉しい効果があります。
そこでシナモンの効果について説明します。
①毛細血管を保護する・修復する
シナモンのあの香りにはシンナムアルデヒドという成分が配合されています。このシンナムアルデヒドは、血管内にあるたんぱく質の受容体を活性させる効果があり、血管の保護や血管を修復して健康な状態を維持します。
血管が健康になるということは、血流改善効果がありむくみや冷え性や基礎体温を上げる、免疫力の向上に効果を発揮します。
特に女性の場合冷え性を改善したり、基礎体温を上げることは、生理不順や生理痛など女性のトラブルの解決につながります。
②ダイエット作用
シナモンにはダイエット効果があります。シナモンには、脂肪細胞を縮小したり血糖値を安定させる作用があると言われています。
そのため体の脂肪を燃焼するサポートをして、痩せやすい体作りに効果を発揮します。
③抗酸化作用
防腐効果があるシナモンにはオイゲノールという抗酸化作用に優れている成分が配合されています。このオイゲノールはポリフェノールの一種で、体を酸化(老化)から守ってくれます。
体を老化させる活性酸素は、ストレスや紫外線、乱れた生活で日々発生しています。
そしてこの活性酸素は体に不調の原因やシミシワを発生させてしまいます。抗酸化作用のあるものをとることで、活性酸素を除去し健康に若々しくなることが出来ます。
④抗ストレス・記憶力保持
シナモンは、アロマテラピーなどでも使用されていて、リラックス効果があるとされストレスを感じている体を癒します。抗ストレス効果としては、疲労を緩和したり、うつ状態の症状改善などが期待できます。
そしてこのリラックス効果とともに、脳の血流を改善し記憶力を高めるたり、仕事や勉強で集中力を高めたりするとも言われています。
認知症のリスクを低減させる効果も注目されているようです。
⑤便秘解消
シナモンは腸に働きかけ、腸内環境を改善して便秘解消に効果があることがわかっています。便秘は老廃物が体内でとどまっている状態で、肌トラブルや、免疫力の低下など様々なトラブルを引き起こします。
便秘を改善すれば肌の調子や、免疫力を上げることが出来ます。
⑥薄毛、抜け毛対策
薄毛抜け毛は、男性だけの問題のイメージがありますが、近年女性でも悩む方が多くなっています。その原因の一つに頭皮の血行不良があげられます。
シナモンには、血管に作用し血流を改善させる作用があるので、頭皮の毛細血管のダメージを修復して、血流を改善し髪に必要な栄養を届けて髪を増やします。
⑦美肌効果
シナモンには毛細血管に働きかけて、血流を改善させる効果があると書きました。そのため、肌の新陳代謝が高まり、生まれ変わりのサイクル(ターンオーバー)が整う効果があります。
ターンオーバーの乱れは古い角質がいつまでも肌にとどまる原因となり黒ずみやその他の肌トラブルの原因になります。
ターンオーバーが整うと、古い角質がはがれて新しい肌になるので、美肌効果が期待できます。
⑧血糖値の上昇を抑える
シナモンには、プロアントシアニジンという成分が含まれていて、インスリンの分泌を促進したりインスリンの感受性を高める作用があります。
そのため血糖値が急に上がるのを防いで安定される効果があります。
血糖値の上昇を抑えるのは、ダイエット効果だけではなく、糖尿病の予防にも繋がり糖尿病が引き金となって発生する動脈硬化や腎不全、神経障害を予防します。
⑨ホルモンバランスを整える
シナモンには子宮刺激作用があるので、ホルモンのバランスを調整して、生理周期を安定させたり更年期や月経前症候群を軽減します。
またホルモンバランスが整うので、生理痛の緩和効果も期待できます。
⑩殺菌・解熱作用
シナモンに含まれているシンナムアルデヒドは非常に高い抗菌・殺菌作用があります。体を細菌から守り、風邪や病気の予防になります。
1日の摂取量やタイミングについて
ほとんどの栄養素は、1日の摂取量の目安が決められています。
次にシナモンの摂取量や摂取するタイミング、さらに摂取方法について見ていきましょう。
●摂取量
シナモンの1日の摂取量は、0.6g~3gと言われています。小さじ1杯が2gなので、1杯半までが適量になります。
摂取量は意外に少ないので、あっとういうまに摂取出来てしまいそうですね。
しかも、これは毎日摂取するのではなく、1週間に2~3回程度でよいとされています。
また、1日10gを長期的に摂取すると、副作用を感じやすくなると言われています。
●タイミング
シナモンを摂取するタイミングは寝る前がおすすめです。寝ている間に、成長ホルモンが分泌され、シナモンによって得られる効果である、修復作用やアンチエイジング効果が高まります。
そしてシナモンでリラックスでき睡眠の質が上がるので、寝る前に摂取するのが良いと思います。
また1回に摂取するのではなく、1日数回に分けて摂取すると良いでしょう。
●摂取方法
シナモンは加熱しても効果に変化はなく、熱に強いという特性があります。そのためどんな料理にいれても問題ありません。
女性に人気なのはホット豆乳の中にシナモンを入れるもので、大豆イソフラボンも一緒に摂取できるので美容や健康効果が更に期待できます。
シナモンはサプリメントがありますが、サプリメントの場合には容量を守り副作用に注意する必要があります。
注意!シナモンには副作用あり!
シナモンを過剰摂取すると副作用が起こる可能性があります。
①クマリンによる肝障害
シナモンには、クマリンという物質が含まれていて、このクマリンは肝毒性を持っているので、大量に長期的に摂取すると肝臓に負担がかかってしまうのです。肝臓病がある場合は、シナモン自体の摂取を控えましょう。
②シナモンアレルギー
あまり多くはありませんが、シナモンアレルギーというものがあり、シナモンの摂取でアレルギー反応が出てしまうことがあります。
少しでもおかしいなと思ったら、病院を受診して下さいね。
③妊娠中の方はシナモンは控える
副作用と若干離れてしまいますが、妊娠中の方はシナモンの摂取はなるべく控えましょう。もちろん少し食べたり飲む程度なら構いませんが、過剰に摂取すると、シナモンに含まれている香辛料の一つである「シンナムアルデヒド」という成分が、胎児悪影響があることがわかっています。
このシンナムアルデヒドの長期摂取は早産や子宮収縮など母体と胎児に危険なので覚えて置きましょう。
妊娠中はシナモンのサプリメンの摂取は控えて、シナモンパウダーを使用して少量を摂取することを心がけましょう。
過剰摂取には気をつける
シナモンは血流改善やリラックス効果をはじめ美容や健康とたくさんの効果があります。体調管理にはとても便利な存在ですが、過剰摂取には気をつけましょう。
熱に強く、様々な料理に使用できるシナモンなので、ぜひ手軽に摂取して健康や美容に役立てましょう。
記事執筆・監修

アイカ製薬株式会社 代表取締役
大久保 愛
漢方薬剤師/国際中医師/国際中医美容師
幼少よりひどいアトピー性皮膚炎に悩み地元秋田で薬草の勉強をし、のちに薬剤師となる。
その後、体質改善に興味をもち北京中医薬大学で漢方・薬膳・美容を学ぶ。
漢方薬局、調剤薬局、エステ、整体などの経営を経て美容・医療の専門家として商品開発・医療ジャーナリスト・企業コンサルなどを行う。
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