知っていて損はなし!葉酸は体を作る重要成分!

葉酸と言えば一般的に妊娠中の女性というイメージが強調され、それ以外の人にはあまり関係ないと思われがちな栄養素です。しかし、そんなことは決してありません。
今回は、そんな葉酸について紹介していきます。
葉酸について簡単におさらい!
葉酸については
の記事で詳しく説明していますが、軽くおさらいしておきましょう。
葉酸はビタミンB群の一つです。
そしてその働きとして最も有名なのが、妊活中やお腹の中にいる胎児の成長のために必要となる栄養素ということです。
そのため、厚生労働省でも葉酸摂取量の基準が提示されたり、産婦人科でも葉酸サプリが販売されています。
妊活を目的とした葉酸サプリには
- ・亜鉛
- ・ビタミンC
- ・ビタミンB6
- ・ビタミンB2
- ・ビタミンB12
が含まれていることが多いです。
これらの成分は、葉酸を効率よく体内に取り込むために必要な栄養素です。
葉酸は体内でどんな働きをしているのでしょうか?葉酸の働き3つ
- ・細胞の合成を助ける
- ・赤血球の合成を助ける
- ・ホモシステインを減らす
について、下記でその効果を詳しくご紹介します。
細胞の合成を助ける
葉酸は、DNAやRNAなどの合成に関わっています。DNAやRNAは、細胞を作るように指示をだしています。そのため、葉酸が不足すると正常な細胞が作られなくなり、特に細胞分裂が活発な粘膜での異常が現れやすくなります。症状としては口内炎や下痢や胃潰瘍を起こすことがあります。
また、胎児の成長に葉酸が影響すると言われるのはこのためです。胎児は成長が著しいため、葉酸の不足が神経管閉塞障害の原因となることがあります。
赤血球の合成を助ける
赤血球は、鉄の他に葉酸、ビタミンB12、ビタミンB6、タンパク質などを原料に作られています。そのため、葉酸の不足は貧血の原因となり、その結果として倦怠感やめまいを引き起こすことがあります。
ホモシステインを減らす
葉酸には、体内のホモシステインという物質を減らす働きがあります。ホモシステインは、アルツハイマーや動脈硬化や骨粗鬆症のリスクを高めると考えられています。
葉酸を多く含む食べ物は?
葉酸を多く含む食べ物はどのようなものがあるのでしょうか。
また、それらにどのくらい葉酸が配合されているのか紹介していきます。
野菜名 | 配合されている葉酸の量 |
---|---|
ほうれん草:60g(2株分) | 126㎍ |
しゅんぎく:60g(3本分) | 114㎍ |
アスパラガス:60g(3本分) | 114㎍ |
納豆:50g(1パック) | 60㎍ |
鶏レバー:50g | 650㎍ |
以上、葉酸が多く含まれている食べ物になります。
しかし注意してほしいのが、鶏レバーはビタミンA(レチノール)が多く含まれていることです。レチノールの過剰摂取は、赤ちゃんの奇形、先天異常などの危険性が高まると言われているので過剰に食べることは避けましょう。
また、生のレバーを食べた場合、妊娠中の女性がレバーの細菌に感染してしまうとお腹の赤ちゃんにも影響が及ぶことがあるので生レバーは避けるようにしましょう。
葉酸はサプリメントで簡単に摂取!
実は、食べ物から摂取できる葉酸の吸収率は50%と言われています。
そして、サプリとして摂取できる葉酸には2種類
- 天然の「ポリグルタミン酸型葉酸」
- 合成の「モノグルタミン酸型葉酸」
があります。
食べ物に含まれているのは、天然のポリグルタミン酸型葉酸で、消化の段階で約50%が失われてしまうと言われています。
ポリグルタミン酸型葉酸は体内の消化され吸収されるためにモノグルタミン酸型葉酸に変化しますが、食べ物に含まれるポリグルタミン酸型葉酸は約50%程度しか吸収されないため葉酸を食べ物から摂取したい場合にはたくさんの量を食べる必要があります。
一方の合成葉酸のモノグルタミン酸型葉酸は、体内の吸収率が高くサプリメントに配合されている葉酸です。
厚生労働省でもこの葉酸の量で計算されていて、体内への吸収率も高く効果が期待できます。
このことを踏まえると、葉酸は食事よりもサプリメントから摂取したほうが効率が良いことがわかります。
そして、サプリメントには忙しい毎日でも簡単で続けやすいというメリットがあります。
葉酸は体を作るのに欠かせない!ぜひ積極的に摂取しよう!
ぜひ葉酸を積極的に摂取して、年齢に負けない体を作りましょう!
さらに食べ物からなかなか摂取できない人は、サプリメントを活用してみましょう。
記事執筆・監修

アイカ製薬株式会社 代表取締役
大久保 愛
漢方薬剤師/国際中医師/国際中医美容師
幼少よりひどいアトピー性皮膚炎に悩み地元秋田で薬草の勉強をし、のちに薬剤師となる。
その後、体質改善に興味をもち北京中医薬大学で漢方・薬膳・美容を学ぶ。
漢方薬局、調剤薬局、エステ、整体などの経営を経て美容・医療の専門家として商品開発・医療ジャーナリスト・企業コンサルなどを行う。