にんにくの7つの効果!成分から見る効能と健康によい秘訣を解説

にんにくの効果と言えば、疲労回復を筆頭に健康にとって万能な野菜ですよね。
世界中に様々な食材がある中でも、にんにくは特にいろんな健康効果を持つ食材として有名です。
そこで今回の記事では、にんにくの身体にうれしい効果について解説していきます。
にんにくの効果とは
にんにくはさまざまな料理に使われている食材でありながら、驚くべきパワーのある健康食材として有名です。
にんにくにはビタミンB1の吸収を促す有効成分のアリシンが豊富に含まれているため、アリシンが体に吸収されにくいビタミンB1と結びついてアリチアミンという物質を形成します。
市販品として良く目にする「アリナミン」は、このアリチアミンを製品化したものです。
効率よくビタミンB1を身体に吸収するのに、にんにくは最も適した食材です。
- ・疲労回復
- ・冷え性予防・対策
- ・免疫力のアップ
- ・ガン予防
- ・美肌効果
- ・血液をサラサラにする
- ・脳を活性化させる
などがあります。
具体的にどのような効果があるのか詳しく見ていきましょう。
疲労回復
疲労回復や滋養強壮、そして体力の増強にはエネルギーの源となるビタミンB1が必要不可欠です。
ビタミンB1が豊富な豚肉や玄米、しいたけなどを摂取しても体に吸収されにくいため、そのほとんどが排泄されてしまいます。
そこで活躍するのが、にんにくに含まれているアリシンです。
ビタミンB1はアリシンと結びつくことによって、すみやかに体に吸収されるので、疲労回復や滋養強壮、体力増加を促してくれるのです。
冷え性予防・対策
若い女性の多くが冷え性で悩まされています。
体質や無理なダイエット、偏食や拒食などいろんな要因が考えられますが、冷え性になると肩こりや腰痛、頭痛、月経前症候群(PMS)、生理痛などを招いてしまいます。
そんな冷え性の予防や対策にもにんにくは効果的で、体に摂取することで交感神経を刺激してノルアドレナリンの分泌を促してくれます。
交感神経が刺激されて興奮状態になると、血管が収縮しますが、にんにくを摂取した場合は、末梢の血管を拡張させるという作用があるので、心臓の血液を送り出す力が増加します。
その結果、全身に血が巡るようになり、手や足の先からカラダ中を温め、冷え性を改善につながります。
免疫力のアップ
にんにくには、アリインというたんぱく質が多く含まれています。
このアリインは酸素に触れるとアリシンへと変化し、細胞内に浸透しやすい物質になります。
そして、アリシンは体内で活性酸素を除去するために働きます。
にんにくは、こうした抗酸化作用、免疫力の増加などが期待できます。
ガン予防
にんにくのアリシンがビタミンB1と結合してアリチアミンに変化すると、クエン酸回路にも働きかけガンを予防すると言った研究結果があります。
他にも、にんにくに含まれるミネラルのセレンは、癌要因の1つとされている過酸化脂質を分解するために役立ちます。
また、にんにくは、アメリカ国立がん研究所作成の「デザイナーフーズ・ ピラミッド」で最上位に位置づけられているほど優秀な野菜として知名度が高いです。
美肌効果
にんにくには、ビタミンE、アリシン、アホエンといった抗酸化作用のある栄養素が15種類以上も含まれているため、強力なアンチエイジングの効果が期待できます。
また、これらの有効成分は、活性酸素を除去するため、シミやしわの予防、老化防止に役立つ美肌効果も期待できるのです。
さらには、にんにくの血行を良くする働きは、酸素や栄養素を身体の隅々まで届けるのを助け、細胞を活性化させるため新陳代謝を高め、ダイエット効果まで期待することができます。
血液をサラサラにする
にんにくは、血液をサラサラにして血液の凝固を防ぐと同時に、血栓を溶かす働きがあります。
にんにくを摂取することで、血栓をつくりにくくするため、動脈硬化や高血圧症を防ぐことができ、生活習慣病の予防にも効果的です。
脳を活性化させる
にんにくは、油と一緒に調理することでアホエンという成分を大量につくりだします。
このアホエンは、脳を活性化させる作用があり、認知症の予防などにも効果的と言われています。
にんにくの効果を高める方法
にんにくの効果を高めるには、栄養素の「アリシン」を効率よく摂取することです。
臭いが持続するため食事よりもサプリメントで摂取するのが最も効率良い方法ですが、調理して摂取する場合は、にんにくをすりおろしたり、切ったりすることで身体に摂取しやすくなります。
アリシンは茹でるなどの加熱には弱いのですが、油との相性は抜群なので加熱する場合は油と一緒に炒めると良いです。
白にんにくと黒にんにくの違い
白にんにくと黒にんにくの違いは、特殊な環境下で自然発酵をしているかどうかです。
自然発酵することで自然と色が黒くなっていき、着色せずとも黒いにんにくになります。
にんにくを発酵することで生のにんにくにはない成分「S-アリルシステイン」が生まれ、活性酸素と悪玉コレステロールが結合して身体の中で悪さするのを防いでくれます。
また、黒にんにくのアミノ酸量は、白にんにくの2倍近くにもなり、筋肉増強効果なども得ることができます。
食生活に、にんにくを摂り入れよう
いかがでしたか?
今回は、にんにくの身体にうれしい効果について解説しました。
にんにくには、健康や美容に欠かせない成分がたくさん配合されているので、体に摂取することでさまざまな効果が期待できます。
とはいえ、摂り過ぎは胃を刺激してしまう可能性があるので、1日1片を目安に積極的に体に摂り入れるようにしましょう。
また、生のにんにくを毎日摂取するのは難しいという方は、にんにくのサプリメントがおすすめです。
記事執筆・監修

アイカ製薬株式会社 代表取締役
大久保 愛
漢方薬剤師/国際中医師/国際中医美容師
幼少よりひどいアトピー性皮膚炎に悩み地元秋田で薬草の勉強をし、のちに薬剤師となる。
その後、体質改善に興味をもち北京中医薬大学で漢方・薬膳・美容を学ぶ。
漢方薬局、調剤薬局、エステ、整体などの経営を経て美容・医療の専門家として商品開発・医療ジャーナリスト・企業コンサルなどを行う。
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