みかんの成分「ヘスペリジン」の8つの効果や副作用と注意点

ヘスペリジンという成分を知っていますか?実は誰もが食べたことのあるみかんに含まれている成分で体に様々な効果があります。
ではヘスペリジンにはどのような効果があるのでしょうか?今回はヘスペリジンの効果や種類、摂取するときの注意点を書いていきます。
ヘスペリジンとは?
ヘスペリジンとは、ビタミンPの一種で、みかんやオレンジ、グレープフルーツなど柑橘系の果物に多く含まれている成分です。
実よりも皮や筋に多く含まれていて、完熟みかんよりも青みかんの方が豊富にヘスペリジンが含まれています。
ヘスペリジンには種類がある!
実はヘスペリジンは人の手を加えることによって3つのヘスペリジンに変化します。通常の食品から摂取出来るヘスペリジンは
- 光や熱に弱く加熱すると作用を失う
- 酸化しやすく空気に触れると変色する
- 水に溶けにくいから吸収率が良くない
といったデメリットがあります。そこで人の手によって吸収率に優れたり、光や熱に強いヘスペリジンが登場したのです。
①糖転移ヘスペリジン
糖転移ヘスペリジンは、その名の通り糖と結合させたもので、酵素を使って作られます。
水に溶けやすく体内の吸収率をアップさせています。
②分散ヘスペリジン
分散ヘスペリジンは、水に溶けて粒が小さくなったものに膜を作り、微粒子の状態でヘスペリジンを固定させたものです。
超微粒子なので体内の吸収率が、糖転移ヘスペリジンよりも3.65倍アップしています。
③メチルヘスペリジン
ヘスペリジンは、水に溶けにくく、化粧品に配合しにくいというデメリットがありましたが、メチル誘導体化することで、化粧品にも配合出来るようになりました。
ヘスペリジンの8つの効果とは?
実はヘスペリジンには、体全身に高い効果があることで有名です。ここではヘスペリジンの効果を8個上げてみました。
①毛細血管を強化して血流改善
毛細血管は体のあらゆる場所に酸素や必要な栄養素を血液にのせて運んだり、体の老廃物を回収する重要な役割があります。
ヘスペリジンには毛細血管を強化して、出血やむくみを防ぐ効果があります。
さらに、毛細血管が強化するということは、血流改善効果が期待出来るので体に必要な酸素や栄養素が全身に行き渡るようになります。
体に必要な栄養素が行き渡ると、肩こりや腰痛の改善や、自律神経の乱れの改善になり冷えをともなう倦怠感にも効果を発揮します。
そしてリンパ液の流れや血流が改善されると、むくみの解消にもなります。女性にとっては嬉しい効果ですね。
②生活習慣病の予防
ヘスペリジンには血液流の中性脂肪を減らして、悪玉コレステロールを低下させる効果があるので動脈硬化などの血管の病気を防ぐ作用があります。
また、中性脂肪を減らすことが出来るので、メタボ対策にもなります。
その他には、体や血管を老化させる活性酵素を除去して、血管の収縮をコントロールするので、血圧の上昇を抑制する作用もあることがわかっています。
ヘスペリジンは、生活習慣病の予防に大きく効果を発揮することがわかりますね。
③抗アレルギー作用
毛細血管には、細胞の膜を通過しやすくなる透過性という働きを保つ作用がありますが、アレルギー反応が出ると、透過性が高くなりすぎることがわかっています。
ヘスペリジンには、この透過性をコントロールする作用があるので、花粉症やアレルギー性鼻炎などアレルギー症状を緩和する効果があります。
④肌トラブルの改善
血流改善と重複する部分がありますが、血行が良くなるということは肌にも必要な栄養素が送られるということです。
さらに、肌の血行が良くなり代謝が活発になると、肌の生まれ変わりのサイクルであるターンオーバーが促進されます。
この2つの点から、ヘスペリジンには肌トラブルの改善や美肌作用にも効果があることがわかります。
⑤ストレス対策
私達は日々ストレス社会にいるため、自律神経が乱れやすい環境にいます。先程ヘスペリジンは血管に作用するから自律神経の乱れが整うと書きましたね。
自律神経の乱れが整うということは、体がリラックス状態になるので、ストレス対策にも効果があります。
また自律神経の乱れが整うと、更年期障害の軽減作用もあります。
⑥発がん抑制効果
腫瘍が出来たラットにヘスペリジンを投与すると、発がん抑制作用があることがわかっています。この発がん抑制作用はまだまだ研究段階で、今注目されている効果になります。
今のところ、大腸がんや胃がん、食道がん、口腔ガンに効果があるという報告があります。
⑦集中力アップ
ヘスペリジンにはストレス軽減作用があり、ストレスが軽減するということは集中力のアップ効果があります。
仕事や勉強の効率があがるので、ぜひ摂取することをおすすめします。
ちなみにこれは臨床データも実証済みで、ヘスペリジンを250㎎摂取した人は、ストレスホルモンが低下していることがわかっています。
⑧骨粗鬆の予防
骨粗鬆症は、骨を作るスピードを上回る早さで骨が溶け出すことで起こります。
ヘスペリジンには、骨密度の低下を抑制したり、骨代謝の改善作用があり骨粗鬆症を予防する効果があります。
ヘスペリジンに副作用はある?
ヘスペリジンは、普段口にしているものに配合されているので、重大な副作用の報告はなく、安心して摂取することが出来ます。
しかし体質や過剰な摂取は
- 吐き気
- 下痢
- 胃炎
- アレルギー反応
- 腹痛
- 嘔吐
などを引き起こす可能性があります。
次で摂取するときに気をつけなければいけない場合を書いておくので、ぜひ読んでみて下さい。
ヘスペリジンを摂取するべき人とは?
ヘスペリジンは体に効果があることはおわかりいただけたかと思いますが、実は摂取するときに注意しなければならない人がいます。
以下に当てはまる方はヘスペリジンをあまりおすすめ出来ません。
①冷え性
ヘスペリジンは、柑橘系に多く含まれていますが、柑橘系の果物をたくさん食べると、体を冷やす作用があります。
特にオレンジやグレープフルーツ・レモンなどは、原産国が温かいため体を冷やす作用があるのです。
冷え性の方がオレンジなどからヘスペリジンを摂取すると、体を冷やす可能性があるので特に冬場の摂取はおすすめ出来ません。
②肝臓が弱い
ヘスペリジンを摂取するために、柑橘系の果物を沢山食べるとビタミンの過剰摂取になります。ビタミンの過剰摂取は肝臓に負担をかけてしまい、胃炎や腹痛、下痢など胃腸系のトラブルが起こる場合があります。
肝臓に持病があり、もともと弱いなど肝臓にトラブルがある方は摂取には注意が必要です。前もって医師と相談してから摂取しましょう。
③妊娠中・授乳中
妊娠中や授乳中に食べ物からヘスペリジンを摂取することは、問題はありませんが、サプリメントからの摂取はやめておきましょう。
副作用として吐き気や腹痛、手足のしびれを感じたという報告があります。妊娠中は心も不安定になっているので、もし胎児に何かあったら・・と後悔するのなら、飲まない方が安心ですよね。
食べ物から摂取出来るヘスペリジンは吸収率が悪い!
ヘスペリジンで覚えておいてほしいのが、柑橘系の果物など食べ物から摂取できるヘスペリジンは吸収がかなり低く、大量に食べる必要があります。
そのため果物の糖である果糖の摂取のし過ぎで、逆に太ってしまう可能性があります。ヘスペリジンの効果を実感したい場合は糖転移ヘスペリジンがおすすめです。
ヘスペリジンはサプリメントから効率よく摂取!健康維持に役立てましょう!
ヘスペリジンは食べ物から摂取すると、体を冷やしてしまったり吸収率が悪いため効果も実感出来ません。
そこでヘスペリジンを摂取するときはサプリメントを活用して効率よく摂取していきましょう。
毎日取り入れて体も心も元気に!素敵な毎日を送りましょう。
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