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はんなり通信

もういくつ寝るとお正月♪ 日本の伝統食文化 お正月の食べ物の歴史【はんなり通信vol.138】

こんにちは!
花菜スタッフの野田です。

さて、今回のはんなり通信は、お正月の食べ物特集です!
おせち料理やお雑煮など、新年に食べられているものの歴史をご紹介いたします。
毎年当たり前のように食べている日本の伝統食、その文化にはどんな背景があるのでしょうか?

元旦の食事といえば「おせち料理」

お正月に家族で食べる食事の定番、おせち料理
始まりは、中国から稲作が伝来して農耕中心の社会となった弥生時代と言われています。
その頃、季節の変わり目を「節」とする暦の文化も始まり、節ごとに神に収穫の感謝をして「節供」というお供え物をする風習も生まれました。
「節供」としてお供えした作物を調理したものは「御節料理」と呼ばれ、おせち料理の元になったそうです。
もともとは御膳に乗せて食べられていましたが、江戸時代頃から重箱に詰められるスタイルが定着しました。

黒豆を食べる理由

おせち料理で必ずといって良いほど含まれているのが黒豆。
黒豆の「まめ」という言葉には「元気」や「健康」などの意味があることから、「まめ」に働く、「まめ」に暮らすことができるよう食べられているそうです。
黒豆は甘く煮て食べられますが、関西圏では丸くて柔らかくなるように、関東圏では「しわが寄るまで元気に働けるように」と、しわがつくように煮るなど、調理法に違いがあります。

伊達巻を食べる理由

普段の食卓ではあまり頻繁に見られませんが、お正月には定番となる伊達巻。
魚のすり身や卵を混ぜてふんわりと焼かれたその形が巻物に煮ていることから、「学業成就」の願いを込めておせち料理に詰められています。
また、卵は子宝を象徴する食材であることから「子孫繁栄」の意味もあるそうです。

栗きんとんを食べる理由

さつま芋と砂糖で作った鮮やかな黄色い餡を栗を絡めた、栗きんとん。
漢字では「栗金団」と表記され、「金団」は金の団子や金の布団という意味があります。
栗きんとんはまるで黄金に輝く財宝のようであることから縁起物とされ、豊かな一年になることを願って食べられています。

全国各地でさまざまな味がある「お雑煮」

雑煮の歴史は平安時代、その年の最初に川や井戸から汲んだ水と新年初めての火で野菜を煮込み、元日に食べたことが始まりだそうです。
さまざまな具材を煮雑ぜ(にまぜ)ることから、お雑煮と呼ばれるようになったと言われています。
お餅のかたちも地域によってさまざまで、岐阜県の関ヶ原あたりを境に異なり、東では角餅、西では丸餅が一般的
丸餅は「円満」を表し、平たく伸ばしたのし餅を切り分けた角餅は「敵をのす」という意味で縁起がよいと言われています。

岩手県 宮古くるみ雑煮

岩手県や宮城県でお雑煮に欠かせない、一般的には珍しいものが「ひき菜」。
ひき菜とは大根、にんじん、ごぼう、高野豆腐などをせん切りにしてサッと湯がき、一晩凍らせたものです。
ひき菜のほかにも鶏もも肉やいくらなど豪華な具材が入っており、焼いた角餅を入れて食べます。
岩手県の宮古地域では、お餅を甘いくるみだれにつけて食べることもあるそうです。

鳥取県 小豆雑煮

鳥取県中部では、雑煮というと小豆雑煮が定番
砂糖で小豆を煮た小豆汁に別茹でした丸餅を入れるので、一般的なぜんざいと近しいものです。
小豆には邪気を払う力があり、縁起が良いとされています。
三朝(みささ)町では古くから白餅の代わりに「とち餅」を用いる文化があるそうです。

香川県 白味噌あん餅雑煮

白味噌仕立ての汁に、あんこ入りの丸餅が入った雑煮
家族円満を願い、輪切りの金時にんじんや大根が入っています。
江戸時代、砂糖は貴重品で一般家庭では普段口にすることができないものでしたが、明治時代頃からはお正月の特別な料理として、雑煮に砂糖を取り入れるようになったのが「あんもち雑煮」のはじまりだと言われています。

初詣で振る舞われることが多い「甘酒」

お正月に初詣に出かけると、お寺や神社で甘酒が振る舞われていることがありますよね。

甘酒と新年の関わりとしては、お米を作っている農家が前年の収穫を神に感謝し、また一年の豊作を願って、収穫したお米で作った甘酒を新年に奉納することが習わしだったことが挙げられます。

また、日本には古くから元旦に「お屠蘇」を飲む風習があります。
お屠蘇は一年の始まりに邪気を払い、家族の健康を祈って飲まれるお酒です。
こういった背景から、お正月に甘酒が飲まれるようになったと考えられています。

甘酒には米麹と酒粕の2種類がある

甘酒には主な原料として米麹か酒粕の2種類があります。

米麹はお米のデンプンを麹菌が糖に分解したものです。
米麹で作られた甘酒は、ノンアルコールでほんのり甘みがあります。

酒粕は日本酒の製造工程でできる搾りかす。
酒粕で作られた甘酒は香りとコクがあり、一般的なお酒ほどではないものの、アルコールが含まれます。

歴史背景を知るとますます美味しい♪

今回はお正月に食べる定番の食について、ご紹介いたしました。
お正月に当たり前のように食べているものでも、その歴史や背景を知るとおもしろく、より美味しく食べられますよね。
ご家族との会話もますます弾むのではないでしょうか。
それでは皆さま、よいお年をお迎えください!

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